印の依頼を迷っている方へ 

〜失敗してこそ、印を理解するのだ〜

印の話です。
印が捺してあれば作品は引き立ちます。

その先を目指しましょう(これキーワード)

さすが、印にまでこだわりがあるのね!ってね。

印を見ると作家のセンスが分かりますよ
有名人に彫ってもらった、ブランド志向。
友人にただで彫ってもらった、節約型。
師匠とおんなじ印を使う、追随、事なかれ主義。
奇抜な印を使う、目立ちがりやタイプ。

メインは何ですか???

そうです。作品です。
書であったら、「書」
絵であったら、「絵」
版画であったら、「版画」

が引き立ってこそのわき役たちです。
ちぐはぐな印が捺してあったら、それこそ作品が台無しです。

でもね、誰も教えてくれないんですよ。
その印・・・ちょっとねって。

しっくりその作品に溶け込んで、
しかし、その印を捺すことによって、作品はぐっと引きしまり、
その印の何とも上品なことと言ったら!!!

ってな作家に私はぞっこん惚れちゃいます。

あなたは、どんな作品を書(描)きたいですか?

古風な書、斬新な書、流麗な書・・・

あなたが目指したい書に合う、篆刻家を探してみてください。
あなたの作品が、稚拙だから稚拙な印を使う理由なんて全くないんです。

あなたはスタイルに自信がないから、センスのない服を着るのですか?
服はあなたの生活スタイルを顕著に表わします。

上記の例でたとえてみましょうか

有名ブランドのみ身につける、ブランド志向。
その辺にあるもので間に合わせる、節約型。
みんなが着ているから、有名人が着ているから、追随、事なかれ主義。
奇抜な服を着る、目立ちがりやタイプ。

スタイルに自信がないからこそ、美しくなりたい、素敵に見せたい、
と努力してこそ、進歩があるのではないでしょうか。
(運動、規則正しい生活などもね)

自分未熟だから、印を捺すなんておこがましい・・・

って違う違う違う!!!
美しい字を書きたいんでしょ? 素敵になりたいでしょ???
いつまで、同じ場所にとどまりたいなら・・・なんで書をやっているの?
と逆に聞きたい。

いいんです。まずは、ブランド志向だって、奇抜タイプだって。
そこからその先を目指しましょう!ってことです。

一つ満足いく印が手に入った時の喜び・・・
誰か教えてあげて!!!

作品に印を捺すたびに、こみ上げる喜び。
匂い立つ香り・・・
自分の作品をぎゅううううううっと抱きしめたくなる、達成感。

リンクのページにいろんな篆刻家のHPを紹介しています。
正直、そんなに高くないです。
高くて2万円ほど。

2万円、高いですか?
全く人目に付かない、実印に5万円払って・・・
人目にさらす、落款印に2万円が高い・・・?

しかも、篆刻家は100%手彫りですよ。手彫り。
100%です。

書を学び、篆書を覚え、しかもセンスを磨かなければなりません。
一本の線、欠け、傷に至るまで、計算し、
しかもそれをさりげなく、印の中に溶け込ませ、
あたかも、偶然に欠けてしまったよう装いをつくろい・・・
一人の人間が、「篆刻家」と名乗るまで、どれだけの時間を篆刻に費やしたか…

正直言って、篆刻を理解するのは難しいです。
だからこそ、篆刻を理解できる人のセンスってのが
俄然光ってくるわけです。


どんどん印を注文しちゃってください。
今、篆刻家は絶滅の危機に瀕しています。

印一つに込められる、ロマン、世界観、宇宙、匂い、歴史・・・
印の宇宙に魅せられ、たった1万円で手に入る、その深い深い趣を
手にとって、手で撫でて、五感全てで感じてください。

篆刻を観る鋭い眼が、篆刻家を更に研ぎ澄まし、安心して自分の世界観を
印に投影できるようになるのです。

と熱くなりましたが、頭で理解するより、感じてください。
印を手にしないと始まりませんよ。

もうひとつ。
いつも言っているかもしれませんが、
印をたのんで、必ず気に入ったものが来るとは限りません。
それでいいのです。

依頼を失敗して、失敗してやっと出会うのが本物です
安易に、ソウルメイトに出会おうなんて虫が良すぎます。
そして、大した印じゃないな、と思っていたのが数年後、
やっと理解できるようになるかもしれません。

恋愛だって、沢山失敗して、今のパートナーを見つけたわけでしょ?
で、どうでしたか?
あなたの目は、限りなく進歩するのです。

だから!!!
失敗覚悟で沢山印をたのむこと!
有名な書家、画家は100〜500くらい印を持っていますよ。
でも、使うのはその中の数個。

そういうものです。

と、大仰な文章を書きましたが、
大切なのは、楽しむこと。義務じゃないしね。
こんな作品ができた、あの印が合うかな〜?
意表をついて、この印を押そう!
とね。印が沢山あるとバリエーションも広がります。

長くなりましたが、ここら辺で終わります。
また、同じようなことを折につけ言うと思いますが・・・
沢山の篆刻愛好家が増えることが、篆刻発展、
はたまた、日本の芸術発展に大きな力を持つと思うのです。

トップへ