印材について



篆刻の印材は主に石です。蝋石のようにやわらかい石です。
よく、かなり力が要るのでしょう?と聞かれますが、
答えは No です。

大きい印を彫る時は力も要りますが、
一般的な印を彫る時は大して力は要りません

コンパスの先っぽで引っかいても傷が付くほど柔らかいのです。
軟宝石など呼ばれたりしますね。高価なものは。

さてさて、ちょっと代表的なものを紹介してみますね。


青田石(せいでんせき)


 雨人コレクションより

緑の石です。
中国浙江省で取れる石です。

彫る感触は、コリコリ、パリパリ、といった感じでしょうか。
はじける様な彫り心地です

思いもよらないところで欠けたりしますが、
慣れてくると、ある程度の欠けが予測できたりします。
欠けが味になったりしますしね

この石、よくヒビがあるんです。
いいな、きれいだな、と思った石には大体ひびが入っています。
でも印面にヒビがなければいいんです。
彫る面の反対側、丸くなっている部分を見てください。
そこにヒビがなければそちらを彫る面として使いましょう。

雨人のよく使う石です。

選ぶコツ
*色が均一のものを選びましょう。
*印面にヒビがあるものは避ける
(片面にヒビがあっても裏面にヒビがなければOK)

*手触りがツルツル
*透明感のあるもの
 
寿山石(じゅざんせき)


 
雨人コレクションより

印石材の王様ですね
(雨人が勝手に言っている)

中国福建省で取れます。

色は多種多様、水晶のような透明の石から、
紫、黒、赤、黄色と色とりどりです。

中でも田黄(でんおう)と呼ばれる種類の石は、
べらぼうに高いです。
ピンポンだまの大きさで100万円したりします。

ということで彫り心地も多種多様
安い物はまざりっけが多いので注意。
純度の高いものを選びましょう。
安物の中に時たま珠玉の石が混じっていますよ

これも雨人はよく使います。
雨人の大好きな石です。
選ぶコツ
*印材の表面にプツプツ小さなでっぱりがないもの。
*何となく透明感のあるもの。
*手触りがザラザラしないもの。

 
巴林石(ぱりんせき/ばりんせき)


 雨人コレクションより
中国内モンゴル自治区で取れます。

カラフルです。いろんな色があります
きれいですよ。ただ、寿山石に比べると渋みがなく
軽い感じ(雨人の偏見も入っています)

彫り心地はねっとり
印刀に粘りついてくる感じ。

初心者には向いている印材かもしれません。
時々、パリパリ弾ける石があるので要注意

雨人は時々使います。
きれいなので喜ばれる石です。

選ぶコツ
*透明感のあるもの。
*真っ白な石は側款(横に彫る刻者のサイン)が読めません。
*ツルツル、すべすべしたもの。

*とにかく手触りのよいもの。
 

上記三種が印材の代表選手でしょうか。では次にポピュラーですが、
御三家(上の印材の雨人の呼び方)には入れなかった印材をご紹介します。


注:あくまで雨人の偏見によるものです。

昌化石(しょうかせき)
あまり書道用品店で見かけません。
ちょっとねっとりした石です。有名な鶏血(けいけつ)と呼ばれる、鮮やかな血が混じったような石があります。
鶏石はとても高い石です。



広東緑(かんとんりょく)

きれいな緑の石です。
かなりねっとりしています。彫りにくいです。
半透明の石は彫りやすいです
中国で珍しかったのでたくさん購入しました。最近書道用品店に並ぶようになったので少しがっかりしています。
昌化石(しょうかせき)

賀藍石(がらんせき)

灰色の半透明の石です。
かなりねっとりしています。大きい石は彫りにくいですが、この感触が好きな方はいるかもしれません。
ねっとりなので線が途中で切れてしまうことがありません。
ただ作風もねっとりしてきます。




その他色々ありますが、お勧めがありましたら教えてください。
今のところ、その他の印材はあまりお勧めできません。

また別の機会に雨人の印材コレクションをお披露目したいと思います。
古印材はありません。新しいものばかりですが、印材は眺めているだけでうっとりしてきます(あ、あぶないやつ・・・)
一時期すっかり魅了されてしまいました。

印材に頬ずりする毎日でしたよ(これが最善の印材を保護する方法!)

本題に戻って、選ぶコツ。
1、ヒビのないもの。
2、色が均一なもの。
3、透明感がるもの。
4、感触がいいもの(ツルツルしている、しっとり感)
5、きれいだなあ、って思えるもの。


言葉で書くと簡単ですが、色んな石を見て触って彫って、感覚的に分かってくるものです。
なかなか難しい。
雨人は大金をはたいて買った石が合成だったり、硬くて彫れなかったり、ヒビだらけだったりと
かなりの授業料を払いましたので、多少の目は持っているつもりです(最近衰えを感じますが)

印材、はまらない程度に楽しんでくださいね。

最後に、上記解説は雨人の感想です。独断と偏見がたっぷり入っています。
ちがう感想をお持ちの方、怒らないでくださいね。その場合メール頂けると嬉しいです。




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